2018年10月11日、築地市場は豊洲に移転しました。
詳しい内容はわからなくても、連日ニュースで報道されていましたので、なんとなく耳にしたことがある方も多いと思います。
しかし、その後の築地がどのような状態になっているのかは、あまり目にする機会がないですよね。
移転した後、現在の築地はどうなっているのでしょうか?
こちらの記事では、築地市場の豊洲移転後の変化についてみていきます。
●築地市場が全て移転したというわけではない
築地市場といえば、魚介類を取り扱った市場が、たくさん立ち並んでいるイメージですよね。「マグロのせり売り」などテレビでもよく見かけます。
そして、市場だけではなく、海鮮丼やお寿司など、新鮮なお魚を使った料理屋がたくさんあるイメージもあります。
ここで、築地市場の移転について詳しく知らないと、「移転したということは、もう築地には市場も飲食店も何も残ってないの?」と思っちゃいますよね。
しかし、移動したのは築地「場内市場」だけで、築地「場外市場」はそのまま残っているのです。
●豊洲に移転した「場内市場」とは?
築地は「場内市場」「場外市場」の2つのエリアに分かれています。
移転した場内市場の方は、魚やお肉、野菜などの卸売市場がメインであり、飲食店や小売店の人が食品を仕入れにくる場所となっていました。
一般の人でも場内市場には入れましたが、主に商売をしている人が買い付けにくる場所だったのです。
毎年ニュースになっている「マグロのせり売り」は、商売人が集まる場内市場で行われていたのですね。
場内市場は場外市場とは違って東京都に管理されており、「老朽化」「過密化」を理由に、2018年10月に豊洲に移転することになったのです。
ちなみに築地に東京の中央市場が移転してきたのは、1935年のこと。80年以上の歴史があったのですね。
かなり建物も古くなっていましたので、多くの反対もありましたが、移転は致し方ないものだったのかもしれません。
●場外市場は移転後でも大盛況!
場外市場には今でも400を超えるお店が並んでいます。
魚、お肉、野菜といった食品だけではなく、包丁、包材、食器類など食に関するあらゆる商品を取り揃えてあります。
もちろん、海鮮丼、お寿司屋をはじめ、沢山の飲食店も立ち並んでいます。
場内市場がなくなったことにより、確かに平日や、朝早い時間帯の人出は減ってしまいました。
しかし、平日のランチタイムや、土日に至っては今でも美味しい海鮮料理を求めて、多くの人で賑わっています。
また、日本食はもちろん、包丁、食器といった日本の料理具は海外からも人気が高く、外国人観光客も多く見られます。
●「場外市場」はこれからも食の街!
市場が豊洲に移転したことにより、それまで場内市場で仕入れを行っていた、プロの方々は移動が不便になりました。
特に銀座の料理屋など、隣の築地で仕入れていたのに、今では4キロほど離れた豊洲までいかないといけなくなったのです。
しかし、グルメを目的としている一般の人にとって、移転によってそれほど大きな変化は見られません。
残った場外市場はこれまで通り、海鮮物をはじめとした、新鮮な食材を使った飲食店が充実しています。
築地は今でも「美味しい海鮮物、グルメを楽しめる食の街」として賑わっているのです。